西洋占星術の支配星(ruler)とは
西洋占星術を学んでいると、難しい専門用語がたくさん並んでいるので、どうしても難しい印象をもたれてしまうことがあります。
少しずつ、専門用語を優しく簡単に解説していきたいと思います。
それぞれの12サイン(牡羊座・牡牛座・双子座・・・水瓶座・魚座)には、支配星(ruler)がついています。
たとえば、射手座の支配星は木星になりますが、木星は射手座に滞在しているときに、本領を発揮しやすくなります。
この記事を書いている2019年1月では、火星が牡羊座に、木星が射手座に、土星が山羊座に、海王星が魚座に滞在しており、それぞれのサインの支配星がホームグラウンドに位置していますので、パワーを発揮しやすい環境にあります。
さらに、現在は全天体が順行になっていますので、目標を達成するプロセスが進展しやすくなったり、サポートが得られやすかったりと、スムーズに前進しやすいタイミングとなるでしょう。
トランスサタニアン(土星の外にある天体)が発見される前と後では、支配星の振り分けが異なっていましたが、ホロスコープを分析するときに、発見前の支配星の影響を見ることもあります。
サインは12種類ありますが、天体は10種類になりますので、水星と金星は2つのサインでの支配星となります。
牡羊座 火星
牡牛座 金星
双子座 水星
蟹座 月
獅子座 太陽
乙女座 水星
天秤座 金星
蠍座 冥王星(火星)
射手座 木星
山羊座 土星
水瓶座 天王星(土星)
魚座 海王星(木星)
双子座と乙女座の支配星である水星の違い
双子座と乙女座の支配星は、共に水星となります。
しかしながら、同じ水星でも、サインが異なると、役割分担も異なるように感じます。
双子座の水星
コミュニケーション能力、言語能力を伸ばしたいときには、双子座に水星があるタイミングを利用すると良いでしょう。
また、交渉が必要なときや情報収集したいときにも、双子座の水星はパワーを発揮してくれますよ。
乙女座の水星
乙女座の水星は、実用的な知性を養いたいときに利用すると良さそうです。
たとえば、何らかの情報や知識を整理し、適しているかを丁寧に確認することもできるでしょう。
牡牛座と天秤座の支配星である金星の違い
牡牛座と天秤座の支配星も共に金星となります。
双子座と乙女座の水星の意味や役割が異なるように、牡牛座と天秤座の金星も異なります。
牡牛座の金星
自らの五感や身体感覚を満たし、成長させていくことを目的としています。
たとえば、味覚、美的な感覚を満たすようなものを大切にしたり、所有したりしていくことも意識しますので、金運や財運とも関連が深いですね。
天秤座の金星
社交性があり、人間関係のバランスを取ることに長けている特徴がある金星になります。
人の気持ちを敏感に察する能力があり、人に好印象を与えるような美的なセンスも磨かれています。
天体の品位
支配星(ruler)に比べると、出てくることは少なくなりますが、サインと支配星の関係を分類するときに、高尚(exaltation)・減衰(fall)・ 損傷(detriment)があります。
この分類を「天体の品位(dignity)」と呼んでいます。
高尚(exaltation)天体がこのサインにあるときには、パワーを発揮
減衰(fall)天体がこのサインにあるときには、パワーが弱くなる
損傷(detriment)支配星と対になる位置にあるサインになる。天体がこのサインにあるときには、パワーが発揮しづらい
ミューチュアル・レセプション(星座交換)
ミューチュアル・レセプション(mutual reception)とは、二つの天体がお互いが支配するサインに位置している状況になります。
たとえば、水星が射手座に入っており、木星が乙女座に入っている状況になります。
乙女座の支配星は水星になり、射手座の支配星は木星になります。
ミューチュアル・レセプションは、お互いの特徴を生かし、高めあうことができます。
実現したい目標があるときに、水星は行動力を生かし、さまざまな場所に出かけ、学ぶチャンスを得ることができます。
一方、乙女座の木星が、手に入れた情報をまとめ、実現化に必要な情報を整理しながら前進できるので、集中して目標達成のために取り組むことができるような環境を作り上げることができるでしょう。
あなたの生まれたときのホロスコープにもミューチュアル・レセプションがあるかもしれませんね。
ぜひチェックしてみましょう。