アスペクトとは
西洋占星術に関する本や記事には、専門用語がたくさんあり、理解することが難しいことがあります。
西洋占星術を学習していると、アスペクトに関する用語が頻繁に出てきます。
アスペクトとは、ホロスコープ上の天体(あるいは、アセンダントやドラゴンヘッドなどの感受点)が作る角度を表しています。
2つ以上の天体(感受点)のパワーが組み合わさることによって、多種多様な表現が創られていきます。
また、角度の違いによって、パワーの出方も変化していきます。
自分の出生時のホロスコープを出して、自分のもっているアスペクトを探し出し、天体(感受点)とアスペクトの種類を観察してみるのも、自分を理解するのに良い機会となります。
基本的なアスペクトをまとめてみましたので、ぜひご覧ください。
また、基本のアスペクトから発展した複合アスペクトという特殊なアスペクトもあり、まとめていますので、こちらも併せてご覧ください。
アスペクトの吉凶
数十年前の西洋占星術の本には、ある天体間でのアスペクト(土星や火星など)、アスペクトの種類によって、吉凶が振り分けられていることがありました。
現在では、吉凶に重きを置くよりも、自分やタイミングを分析し、上手に使いこなしていくことが大切になってきているように感じます。
たとえば、イージー・アスペクトと呼ばれるセクスタイル(60度)やトライン(120度)は、意識しなくても上手に使いこなすことができます。
一方、ハード・アスペクトと呼ばれるスクエア(90度)、オポジション(180度)は、使いこなすまでに時間がかかるとも言われています。
ただ、習得するまでに時間がかかっただけに、逆境にあるとき&パワーが必要なときには、強い味方になってくれます。
また、社会的に成功をおさめた人にハード・アスペクトが多いとも言われていますが、新しいものを生み出し、発展させていくパワーも強まることもあります。
オーブ
実際にホロスコープを読む上で、アスペクトの影響を考えるときには、多少の余裕をもたせて考慮することがあります。
もちろんピッタリとした角度を取る方が、アスペクトの影響が強く出る傾向があります。
主要なアスペクト(メジャー・アスペクト)の場合、太陽・月などの個人に強く結びついている天体であれば、8度くらいの差まで許容し、ほかの天体であれば6度くらいまでが目安となります。
マイナーなアスペクトの場合(インコンジャンクトなど)、3度前後が許容の目安になります。
コンジャンクション(0度)
天体(感受点)が重なるアスペクトが、コンジャンクションになります。
イージーにもハードにもなる強力なアスペクトになります。
とくに、ピッタリと重なったときのインパクトは、ほかのアスペクトよりも、一層強いものになります。
お互いの天体(感受点)の個性が、強く発揮され、新しいものを生み出していくパワーも強いですね。
トライン(120度)
イージー・アスペクトの代表格が、トラインになります。
天体(感受点)の間の角度が120度となります。
基本的には同じエレメント間(火・地・風・水)でのアスペクトになりますので、調和&安定的なアスペクトになります。
無意識に使いこなすことができ、受け入れられやすいアスペクトですが、平易な方向に流れやすくなることもあります。
スクエア(90度)
ハード・アスペクトの代表格が、スクエアとなり、天体(感受点)間の角度が90度になります。
異なるエレメント間(火・地・風・水)でのアスペクトとなります。
たとえば、牡羊座(火)と蟹座(水)、もしくは牡羊座(火)と山羊座(地)でのアスペクトとなります。
異なるエレメント間でのエネルギーの交流により、別の側面から物事を眺め、新しい価値観を学ぶチャンスになります。
異なるエネルギーを使いこなし、融合・昇華させていくことで、さらに大きなエネルギーを生み出すことができるでしょう。
オポジション(180度)
天体(感受点)が相対する角度を形成するのが、オポジションとなります。
オポジションもハード・アスペクトのひとつと考えられていますが、スクエアのような2つの異なるエネルギーが生み出す激しさというよりも、気がつかなかった側面に遭遇するという感覚を得ることがあります。
同じものを見つめていても、お互いに逆の視点から眺めているので、気がつきにくいこともあるのかもしれませんね。
オポジションは、基本的には、火と風もしくは地と水の組み合わせになります。
たとえば、牡羊座(火)と天秤座(風)、牡牛座(地)と蠍座(水)でのアスペクトとなります。
セクスタイル(60度)
セクスタイルは、天体(感受点)が形成する角度が60度になります。
イージー・アスペクトのひとつとなり、基本的に、火と風もしくは地と水の組み合わせになります。
たとえば、牡羊座(火)と双子座(風)、牡羊座(火)と水瓶座(風)などになります。
お互いにパワーを与えるエレメント間でのアスペクトとなりますので、現実に即したパワーをもたらしてくれます。
インコンジャンクト(150度)
インコンジャンクトは、天体(感受点)間のアスペクトが150度となります。
ハード・アスペクトのひとつとされています。
たとえば、牡羊座(火)と乙女座(地)、牡羊座(火)と蠍座(水)という異なるエレメント間での組み合わせになります。
インコンジャンクトでは、お互いに未知なる価値観・概念などをもっていますので、お互いのことを学習する機会が必要になりますので、使いこなすことができるまでには、多少の時間とエネルギーが要されます。
ノー・アスペクト
アスペクトの種類について書いてきましたが、アスペクトが無い天体のことを「ノー・アスペクト」と呼び、大きな影響を与えることがあります。
一般的には、アスペクトがあると、ほかの天体とのつながりが得られることで、活性化し、成長や発展が起こりやすくなります。
一方、ノー・アスペクトの天体があると、その天体のエネルギーをどのように使っていくのか、習得するまで時間がかかることもあるかもしれません。
しかしならが、天体のパワーそのものの影響がいかんなく発揮されることもあり、大きな影響を与えることもあります。
実際には、アイドルがノー・アスペクトの金星をもっていたり、学者がノー・アスペクトの水星をもっていたりすることがありました。
西洋占星術の独学用におすすめの本
西洋占星術を初めて学び、自分のホロスコープを読んでみたい人におすすめです。
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西洋占星術をさらに深く学びたい人におすすめです。
基本的な内容はすべて網羅されていますし、深い内容まで書かれていますので、じっくりと何度も読み返して学ぶ本になります。