ハウスとは
12星座はホロスコープを読み解くために重要な要素になりますが、ハウスも大切な役割を果たします。
それぞれの天体の12星座がどれなのかが、生年月日の情報だけで、ほぼ見当がつく場合が多いですが、ハウスの場合には、生年月日と生誕時間&生誕地も必要な情報になってきます。
ハウスは、アセンダントを起点として12に分割して作られる場所になります。
もし、無料のホロスコープ作成サイトであるAstroDienstなどでホロスコープを作成してみると、生年月日の情報だけの場合には、ホロスコープ上にハウスが描かれませんが、生誕時間&生誕地を入力すると、ハウスも描かれるようになります。
ハウスとサイン
12星座とハウスは、お互いに似ているところがあります。
生誕時間&生誕地から求められるアセンダントを起点として、第1ハウスが始まりますが、牡羊座を象徴している意味と対応しています。
第2ハウスは牡牛座、第3ハウスは双子座、そして第12ハウスは魚座と対応しています。
同じ生年月日であったとしても、多くの場合では、月以外の天体は、ほぼ同じサインの度数となります。
生誕時間&生誕地から割り出されるハウスを用いることで、ホロスコープから読み取ることができる情報が格段に増えることになります。
たとえば、生年月日が同じ場合、愛情と金運の星である金星は、ほぼ同じサインの度数にありますが、ハウスを加えることで、さらに深いリーディングができます。
朝生まれた人は、金星は第1ハウスにあり、金星が象徴するキーワードと本人の人生の指針が強調されることがあるかもしれません。
一方、夜生まれた人は、金星は第7ハウスにあり、金星が象徴するキーワードが、対人関係や結婚などに影響を与えることもありそうです。
12ハウスの特徴
それぞれのハウスの特徴とキーワードを書いていきます。
第1ハウス
第1ハウスはアセンダント(AC)から始まり、第1ハウスのもつ意味と深く関連しています。
アセンダントのサインや度数は、「行動パターン、外見、個人の指針など」に関連しており、ホロスコープをリーディングするときに大切なポイントになります。
この世界に生を受けて、自分自身がもつ個性、パワー、願いなどを広げていこうとするというときに、どのように行動していくかを表しています。
また、人生においてどのようなことを達成していきたいのかなど、全体的な傾向もみることができます。
第2ハウス
第2ハウスは、第1ハウスで経験した生まれたての希望にあふれた前向きなエネルギーから、具体的に自分の身体的な経験を通じたり、所有したりすることで、理解を深めていくハウスになります。
個人の金運や才能とも関連が深いハウスになります。
第8ハウスも金運と関連が深いハウスになりますが、第2ハウスの場合には、自分が得た(稼いだ・努力した結果、獲得した)金運を示すことが多いです。
また、お金を稼ぐには、個人の資質や能力も大切になりますので、第2ハウスには資質・能力を表すこともあります。
第3ハウス
第3ハウスは、第2ハウスで自分が獲得し、所有したものを、外の世界との接触することで、自由に発展させていくパワーにあふれています。
外の世界と接するときに必要なのがコミュニケーションになり、外の世界に出ていくので新しい情報を取り込むことができます。
また、自分以外のほかの人から、何らかの学びを得ることもあるでしょう。
自分だけの世界から、初めて外の世界と接するということから、近場での旅行や兄弟・姉妹などを表すこともあります。
私のホロスコープでは、第3ハウスに、冥王星が入っており、転勤が頻繁にあったり、出張などが多い仕事だったりと落ち着いていることが少ないのですが、旅行が好きなので、あまり苦に感じることはないです。
第4ハウス
第4ハウスは、ホロスコープ上の底にある場所であるICから始まっており、ほっとして自分をさらけ出すことができるような安心をもたらしてくれる場所を象徴しています。
たとえば、家庭、ホームグラウンド、故郷、受け継がれているルーツなど、自分を形作ってきた場所や本来の自分に戻れるような場所を指していることもあります。
第3ハウスで外の世界と接し始めると、疲れや緊張を感じることもありますが、第4ハウスでは、あなたの心をほっと落ち着かせてくれるような居場所を求めることになります。
さらに、心の安定を保つために、自分と同質(味方)であるものかどうか見極める視点も養われます。
第5ハウス
第5ハウスは、第4ハウスで心の安定と自分の居場所を見つけた後に、自分の中からあふれてくる創造力、表現したいという純粋な気持ちを表しています。
また、第5ハウスは恋愛との関係とも深く関わりのあるハウスになりますが、第7ハウスでは結婚とかかわりのあるハウスになります。
第7ハウスでは、自分以外の誰かとの関わりや対人関係から、自分との調整を図るハウスでもありますが、第5ハウスは純粋に自分の創造・表現したいという純粋な気持ちを表しているハウスになります。
第6ハウス
第6ハウスでは、第5ハウスのときには、自分が創造・表現したいという純粋な気持ちに突き動かされていた状況から、自分を調整したり、管理したりするということを学び始めます。
自分の体調を管理するということで健康を表したり、自分の気持ちを調整することで仕事をする姿勢・習慣が身についたりします。
さらに、ボランティアや奉仕精神とも関連が深いハウスになります。
きちんと仕事を継続するために、努力を惜しむことなくできるか、もしくは、自分をきちんと律することができるかなどは、第6ハウスに表れていることも多いでしょう。
仕事運は、第2ハウスに加えて、この第6ハウスと第10ハウスとの関連も見ることが必要になります。
第7ハウス
第1~第6ハウスは下側にあり、心の内面を表しますが、第7ハウスからは上側に出てくるので、外の世界のほかの誰かとの関わりが出てきます。
第6ハウスで、自分自身を管理し、調整することを学びましたが、第7ハウスでは、ほかの誰かとの関わりを通じて学び始めることになります。
第7ハウスの主なテーマとして、ほかの誰かとの関わりを通じて、自分に対する学びも深まるということもあります。
具体的な第7ハウスのキーワードは、対人関係、結婚などが挙げられます。
第1ハウスは個人の始まりであるアセンダントから始まりますが、第7ハウスは対になる位置にあり、ほかの誰かとのかかわりを通じて、自分のことを学ぶことになります。
お互い対になるハウスどうしは、深い共通のテーマがありますので、比較してみてください。
第8ハウス
第8ハウスでは、第7ハウスでほかの誰かとの関わりから学ぶことになり、さらにお互いのことを深く知ることになります。
第7ハウスでは、お互いの違う個性を認識しながらお付き合いしていたのが、第8ハウスになると、お互いの付き合いにも壁がなくなります。
第8ハウスのテーマとして、深い魂のつながりを表すソウルメイトや結婚後の相手との関わりを示すことがあります。
さらに、会社・学校などの組織では、集団として運営をしていくために、お互いが深くかかわり、ときには個性を抑える必要もありますし、新たな自己を作り上げていくこともあります。
第8ハウスは、会社などの組織、権力、再生などのキーワードとも関連が深いです。
第8ハウスは、第2ハウスと対になりますが、第2ハウスが自分の才能や努力で獲得したお金を表すのに対し、第8ハウスでは家族などから引き継いだお金などを表すことになります。
第9ハウス
第9ハウスでは、第8ハウスでの深い関わりから、自由になりたいという気持ちや別の世界も知りたいという好奇心などが高まります。
第9ハウスのキーワードとして、自由、好奇心、海外、旅行が挙げられます。
さらに、思想、哲学、学習なども第9ハウスと関連が深いテーマになります。
第9ハウスは、第3ハウスと対になります。
第3ハウスと比較すると、第9ハウスの場合は、長距離の場所(海外のような)や実用的な学習というよりも思想・哲学という壮大&深淵なテーマにつながっています。
一概には言えませんが、友人のホロスコープの第9ハウスに、天体が入ってきたときに、海外留学や転勤が決まったという話も良く耳にします。
第10ハウス
第10ハウスでは、第9ハウスでは思索や学習していたものを、実際に社会に適用していく段階に入ります。
また、第10ハウスはホロスコープの頂点を示すMCから始まるハウスになりますので、対個人というよりも、社会との関りを表すことになります。
また、社会の構造や骨組みなども表しており、春分図(太陽が牡羊座に入った瞬間のホロスコープ)や新月・満月でのホロスコープを見るときには、社会がどうなっていくのかなど大きな視点で見ることもあります。
第10ハウスと対になるのが、第4ハウスになります。
第4ハウスが家庭・故郷などの個人の根本的な部分に影響を与えているのに対し、第10ハウスでは大きな集団・社会からの影響や関りを表すことになります。
仕事運を見るときには、前述したように、第2・6・10ハウスを中心に見ますが、第10ハウスでは、社会的な地位や野心のもち方の傾向が表れます。
第11ハウス
第11ハウスでは、第10ハウスで作られた社会の構造や地位などから離れて、未来をみすえて、新しい社会やつながりを作ろうとします。
第11ハウスのテーマとして、新しい社会を実現するための同志、共通の趣味や好きなことでつながっているサークル、社会的な地位などは関係がないフラットな友人関係などを表すこともあります。
たとえば、フリーランスで仕事をしている友人がいますが、彼女は第11ハウスの天体が充実しています。
組織に属していると、組織の事情を考慮したり、対人関係にも気を配ったりと、窮屈に感じることが多いようです。
第11ハウスは、第5ハウスと対になります。
第5ハウスは個人の純粋な表現・創造したいというパワーを打ち出していきますが、第11ハウスでは、周りの人と一緒に、共通の目標・夢などを実現しようというパワーにあふれています。
第12ハウス
第12ハウスは、最後のハウスになり、第11ハウスまでの現実の世界から、すべてがつながっている意識の世界に広がっていきます。
第12ハウスでは、精神世界やスピリチュアルなどとも深いかかわりがあります。
第11ハウスまでは、物理的・肉体的にも少なからず制限があった状況でしたが、第12ハウスになりますと、目に見える世界だけがすべてではなく、深い意識ではつながっていることを学び始めます。
第12ハウスに、天体が入ってくることで、精神性が高まるような出来事や気づきがあることもあるかもしれませんね。
第12ハウスは、第6ハウスと対になります。
第6ハウスが物理的な整理整頓や管理などを担当することが多いですが、第12ハウスは感情の整理、浄化などを担当することが多いです。
物理的なことと目に見えないものは、しっかりと関わっているので、両方のハウスを見ることも大切です。